シカタ株式会社を設立します
私がデザイナーという職業をはじめて、丸12年になります。
高校時代に自分の中から湧き出る何かを表現したくて、ぼんやり芸大に行きたいと両親に話したことから始まります。何がしたいのかもわからないので当然許してもらえず、次に興味のあった法律を学びながら大学時代を過ごすことになりました。
ただ、どこかで美大・芸大生にコンプレックスを抱いていたと思います。心の穴を埋めるように画材店に通ったりして、家に籠ってひたすらデッサンやイラストを書いていたのです。そんな生活が2年続きました。それでも心の穴は埋まらず、アルバイトで貯めた資金でデザイン専門学校の夜間部に通い始めました。少しながら美大生・芸大生に近づけたようで、とてもうれしかったことを今でも鮮明に覚えています。
憧れていたデザインの基礎をワクワクした気持ちで学びながら、ただこの後どういう道に進めば良いのかぼんやりと悩んでいたある日、学校の図書館でADC(東京アートディレクターズクラブ)年鑑を偶然手にとりました。何気なくパラパラと眺めていたら、一線のアートディレクターが表現する、ビジュアルとキャッチコピーで鮮やかに彩られた広告デザインに引き込まれていく自分がいました。この業界で生きて行こう!と決めた瞬間でもありました。
卒業後はデザイナーを目指すべく、夜行バスでリュックと自転車だけを抱えて上京したのがスタートでした。デザイン制作会社、広告代理店、ブランディングエージェンシー、各会社において貴重な経験をさせてもらった私は今日、『シカタ株式会社(CICATA)』という会社を設立します。
会社名は、私の生まれ故郷「志方」からとりました。私の原点でもあり、これからデザインを通じて、自分が「志」す「方」向を示していこうと思い、この名前に決めました。「デザインはコミュニケーション」だと考えています。グラフィックデザインなどにとどまらず、これからどんどん「コミュニケーション」の場を広げていければと思います。
代表取締役
北本 浩一郎
シカタ株式会社
https://cicata.jp